2019年 03月13日 14時56分 配信

情報学群生がWEBサイトを制作

最大化

2018年4月に発足した筑波大学アスレチックデパートメント

ADのミッションは大きく2つに分かれる。 1つは学校スポーツの「健全化」。 そしてもう一つが「最大化」、つまり「全学が一体となること」である。

「最大化」において最も重要なことが「部活に所属していない大多数の学生や教職員とどう連動していくのか」ということである。体育学群を持つ筑波大学でさえ、7割以上の学生は運動部とは無縁の学生生活を送っている。日本全国の多くの大学は約9割の学生が体育会運動部とは無関係なのが実情だ。

筑波大学生でも知らない大学スポーツの存在

筑波大学のスポーツの強さを、多くの筑波大学生は知らない。筑波大学のスポーツは、例年素晴らしい功績を収め、大学スポーツを牽引している。度々日本一を成し遂げているバレーボールやサッカー、バスケットボールなどは全国トップクラスの強豪でプロ選手も毎年のように輩出している。しかし、筑波大学生は「どこで練習しているのかも知らない」し「部活があることさえ知らなかった」という学生も多い。アスレチックデパートメントが一般学生とコミュニケーションを取れば取る程、その事実は浮き彫りになった。

筑波大学の全学の力を結集してADを作り上げろ

筑波大学はAD設立に際して、スポーツアドミニストレーターを外部から2名登用。そのうちの1人でExternal(渉外活動)のプロデューサーの役割を担う佐藤壮二郎氏(40)はなんと部活動の未経験者だ。「運動部に所属していない学生が殆どである以上、部活の外からの視点が極めて重要。」筑波大学の合理的なマネジメントがここに存在する。

「筑波大には芸術学群や情報学群があるのに、どうしてその専門性が連携していないのか?」

スポーツアドミニストレーターの佐藤氏は一般学生とコミュニケーションを繰り返し、これに気づくやいなや学群のトップと会議を取り付け、ADのVISIONやMISSIONを度々プレゼンし、各学群の協力を取り付けた。

総合大学である筑波大学の強みは、同じキャンパスに情報学群や芸術学群など多くの専門的な学部が存在することである。その強みを最大限活かし、様々な分野のスペシャリストの力を結集することに船出したのだ。

映像撮影やWEBサイト制作は情報学群に任せろ

情報学群長の協力のもと、ADのWEBサイト制作希望者を募ったところ、数多くの学生が手を挙げてくれた。佐藤氏は一人一人と粘り強く面談。中には起業して既に会社を経営している学生や、システム開発の大会で優勝している学生もいた。その結果、ハイスペックな3人の学生をADの制作の中心メンバーに決定。そのメンバーを中心に今では野球部やハンドボール部の練習や試合にも帯同し、コンテンツを次々整備している。

しかし、これまで彼らの多くは筑波大の運動部を見たことさえ無かった。そのため学生たちは「どのようなシーンを、どのような撮り方をすれば、視聴者に興味を持ってもらえる映像になるか」を常に考え、一般視聴者の目線で映像の撮影・編集を行っている。

大学スポーツの未来は、このWEBサイトから始まる

昨今、日本の学校スポーツのあり方に問題が噴出している。筑波大学は、健全な学校スポーツのモデルを確立し、日本全国の教育機関に発信していかなければならない存在である。その情報発信の拠点となるのが、情報学群生と共に作り上げた本WEBサイトだ。

スポーツアドミニストレーターの佐藤氏は言う。 「日本の大学スポーツに関わってわかったのは『先入観』で溢れていること。これまでのことを否定できる勇気をもって、新しい活動を全学で創り上げていかなければならない。本来は誰もが自分の大学のスポーツに関係を持てるはずです。応援してもいいし、研究してもいいし、技術を活かして協力してもいい。それこそが学校スポーツの魅力です。それをこれから全学の手によって創り上げるのです。」

筑波大学ADのWEBサイトは「学生の手」によって制作された。 そして間髪入れず、チームの「ニックネーム・マスコット」は芸術学群生が制作に動いている。

誰でも関われる「新しい学校スポーツ」の誕生へ。

それが筑波大学で動き出した新しいマネジメントであり、その象徴が本WEBサイトなのだ。