2019年 03月13日 14時42分 配信

大学スポーツの目的は「学生の成長」である

健全化

筑波大学ADが掲げる「3つの思考」

 筑波大学は2018年4月、学校スポーツの健全化と価値の最大化を目的としたスポーツ局「アスレチックデパートメント」を設立した。

 アスレチックデパートメントは安全管理やガバナンス、会計、人事規定の健全化や発展はもちろんのこと、教育機関として人材育成においても責任を果たすことを掲げた組織である。

大学スポーツの目的は「学生の成長」である。

これがアスレチックデパートメントにおける大学スポーツの役割の定義だ。

大学生活の短い期間でスポーツに取り組むことは素晴らしい。しかし、そのスポーツ活動そのものや勝利が「目的」になってはならない。目的はあくまで「成長」なのである。多くの学生にとって長らくそのスポーツに打ち込み、その集大成として大学では懸命に結果を求めてスポーツに励む。しかし、人生は80年以上にも及び、実際には「そのスポーツをしていない人生」の方が遥かに長いのだ。よって、社会にこれから飛び出していくための「大いなる準備期間」こそが大学生活であり、大学スポーツは「成長のためのツール」と定義することが不可欠なのである。

そこで、筑波大学アスレチックデパートメントは関係者が「大学スポーツの目的は学生の成長である」ということを決して見失わないよう、「3つの思考(Value)」を決定した。

❶ 未来を切り拓く勇気

今まで,何となく理由もわからず守られてきた慣習に固執し,社会を良くしようとする歩みを止めるのではなく,時代に即し,次の世代につながる行動を選択し続ける意志と責任が無ければならない。

筑波大学アスレチックデパートメントは「日本における大学スポーツのあるべき姿」を追求し続け、その実現のためには仮に既得権益やしがらみがあったとしても、突破し、学生の成長の場を創り続ける使命を持つこと。

❷ 師魂理才

筑波大学の前身は1872年に明治政府によって日本で最初の高等教育機関として創立された東京高等師範学校であり、その後東京教育大学を経て,1973年に新構想大学として筑波大学が誕生した。

このようなバックグラウンドにあって筑波大学に根差す人材育成の最重要キーワードが「師魂理才」である。

師魂理才とは「親や先生のように人に接する心や、人々をまとめる力を持ち,かつ合理的な問題解決の才能を持つこと」を意味する。

筑波大学アスレチックデパートメントが目指す人材像は、まさにこの「師魂理才」の一言で表すことができる。

❸ 自他共栄

 最後に筑波大学の前身となる東京高等師範学校の校長を務め,柔道の創始者である加納治五郎の言葉に「自他共栄」の実現がある。

 自他共栄は文字通り、自者と他者が共に栄えていくこと。つまり、他者の繁栄も必須の条件であり「筑波大学さえよければいいなんて考えは微塵も持つな。」ということである。

 既に筑波大学アスレチックデパートメントはこの精神に基づき、シンポジウムや会合等で大学の取り組みを他大学へ展開することを開始した。

大学スポーツの目的は「学生の成長」。

❶ 未来を切り拓く勇気

❷ 師魂理才

❸ 自他共栄

この3つの思考を常に確認し、筑波大学アスレチックデパートメントは活動を本格化させている。