2019年 03月22日 11時27分 配信

筑波大/神奈川大/中京大/関学大が合同シンポジウム

健全化 最大化

学内で改革を進める4大学が共同で発信

日本の大学スポーツはこれまで横断的組織がなかった。そのため新たに2019年、大学スポーツ協会(UNIVAS)が発足。初年度は各大学の反応は様々だが、大学スポーツが数多くの問題を抱えており、「大改革を行わなければならない」という意識は確実に生まれ始めている。

そこで、筑波大学は2019年3月20日に無料のシンポジウムを開催。しかも、筑波大学(茨城)のみならず、神奈川大学(神奈川)、中京大学(愛知)、関西学院大学(兵庫)と地域性を分けながら「大学内にスポーツ局を設置し、根本問題に取り組み始めている大学」を東京に集め、実践的なシンポジウムとして発表した。

第一部は学長・理事など経営陣が勢ぞろい

本シンポジウムの驚きは大学の意志決定者である学長や理事が登壇し、議論を展開したことだろう。

大学スポーツの改革と発展は「経営陣の意志にかかっていること」を明確に打ち出した構成となった。

また、4大学の学長・理事は学内の改革について積極的にスピーチ、さらにUNIVASの今後についての提言も行われた。 そして共通して発信されたのは「大学が改革をやる」ということ。 そのためにも「学長・理事の意志が極めて重要になる」ということが議論された。

また、モデレーターを務めた日経新聞社の北川編集員は「今後の資金繰り」についても意見を求め、各登壇者は学内の投資や予算以外にも「ホームゲームの開催」や「OBとの連動」などを説明。 大学スポーツを明確に「正課外教育」と位置づけ、既存にはない新たな仕組みを目指すことを宣言した。

image

第二部では各大学の取り組みを披露

筑波大学がここまでの実践的な内容を「4大学連動のシンポジウム」としたのには理由がある。

2018年度、筑波大はアスレチックデパートメントを設立、選定部活の人事・会計を整備し、部活横断的な人材育成プログラムへの変革を推し進めた。そのことで、様々な大学が「スポーツ局の設置準備室を立ち上げたい」と筑波大学に相談に来ているのが現状だ。

そのような中、国立総合大学で体育専門学群を持つという特殊性は私立大学には理解が難しい面もある。 そこで、日頃から連携している各地の私立大学と合同のシンポジウムとすれば、必ず改革に「共通点」が見える。

新たにスポーツ局を設置することを目指している大学は「その共通点」を把握し、学内に展開すればよいわけだ。

image

各大学の共通点

各大学の改革に共通していたのは

① 経営陣と連動したスポーツ局の設置

② スポーツ活動を「正課外教育」に位置づけ

③ 部活動を選出+体育会・学友会組織との連携を図る

④ 人事の統合と会計の管理

の4つだ。

特に教育活動の推進には「指導者=教育者」であることを担保し続けることが最大のポイントとなる。 そのため、各大学は指導者の人事契約を進めていることが明確になった。

「人事・会計を大学が主体的に管轄できなければ何も変わらない」

登壇者から強いメッセージが次々に発せられた。

今後はプロモーション活動も本格化へ

本シンポジウムの後半では筑波大学がアスレチックデパートメントのチーム名を「OWLS」としたことを発表。 マスコットやバナー等のイメージも披露され、特定種目でホームゲームの開催や大学同士で連携し合う案にも触れられた。 現状の課題である一般学生との一体感の醸成が図られることが期待される。

大学が意志を持てば変革が起こり、変革を起こす大学が連携すれば新たな仕組みができる。

そして、意志を持つ大学が集結すれば、未来の議論ができることが証明されたシンポジウムとなった。

本シンポジウムの模様は後日ダイジェスト版で公開予定だ。

image